海の動物行動学
2007.10.06 samedi
「地球上で暮らしている動物たちの動く早さなど、とっくの昔に調べられているはずだ」。世間の人々は皆そう思っているのではないか。かくいう私もそう思っていた。ところが意外なことに、水の中で暮らす動物たちのことはちっともわかっていなかったのである。
陸上動物については、その生息環境での様子を観測することができる。
しかし水中に居る野生の動物を観察することは難しい。それが「データロガー」という機器の発達とともに、水中での動物の振る舞いが調べられるようになった。
データロガーとは、その名の通りデータを記録するもの。水中から電波を飛ばせないため、動物にデータロガーを取り付けてデータを採集する。
この本はその調査で分かってきたことや、現場の苦労話などについて書かれている。
主な対象動物はペンギンやアザラシで、読んでると南極に行きたくなる(実際にはすごーく厳しい環境なんだろうけど)。
ペンギンもアザラシも何百メートルも潜れることが分かってきたそうで、水族館や実験環境では本当の生態は分からないもんなんですねぇ。
ハイテク機器を使った研究内容や発見についても興味深いのだけど、私のような素人はその周辺のローテクなエピソードの方がおもしろかった。
例えば、
データロガーを付けたペンギンには、遠くから見てもそれとわかるよう、お腹に番号を書いた。人間の白髪染めを使うのである。南極に出かける前、スーパーで五箱ほど白髪染めを買ったとき、レジの人は私の頭をチラチラと見ていた。「まだ髪が黒いのに、なぜ?」と不思議に思ったことだろう。換羽すれば書かれた番号も消えるそうなのでご心配なく。
Comments
ハムスター用万歩計の作り方という記事がありました。
人間用の万歩計を改造して、ハムスターのホイールを
組み合わせた様でした。電子工作でできるのだから、
これローテクでしょうか?
ちなみに記事に登場していたのはJハムで、一晩でか
なりの回転数だったとか。
ここでローテクと言っているのは、機器を取り付けるのにペンギンをうまく保定するコツとかそんなのです。
りおたんの回転数も相当行ってそうです。
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